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ペット可物件の需要は今後どうなる?

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(写真=PIXTA)

少子化がどんどん深刻化する日本で、ついに子供の人数をペットの数が抜いたと報道されたことはご存じでしょうか。

学生服のメーカーがペット市場に参入したり、赤ちゃんのおむつよりもペット用のトイレシートの数のほうが売れたりする世の中になってきているのです。そしてこのことは、不動産投資をするうえでペット可物件の導入か否かを考える重要なポイントになってきます。

ペット可物件の現状

1990年代から徐々に広がりはじめたペット可物件ですが、現状はどうなっているのでしょうか。

一時期ブームといわれたペット可物件。おしゃれなマンションに、ペット専用の小窓がついているトイレや、エントランスにはペットの足などを洗えるグルーミングルームがついているものもありました。

そういった既存の物件に加えて近年は、空室に悩む賃貸物件をペット可物件に変更していくケースが増えています。しかし冒頭で説明したように、子供の数よりペットの数が増えているのにもかかわらず、ペット可物件の増加率はとても緩やかです。それには、賃貸物件を取り扱う業者の対応が2極化していることに原因があります。

大家にペット可物件への転用を勧めて積極的に入居者を募集する業者と、まだペットに関してはトラブルが多いから避けたほうがいいと考える業者の両方があります。

エリアによって違いはありますが、間に入ってくれる業者が積極的でないと、空室対策のためにペット可を検討する大家も躊躇してしまうのは当然でしょう。

業者と大家の懸念材料は、下記の2点に尽きるそうです。

1. 近隣とのトラブルや苦情
2. 原状回復の困難さ

一棟の管理規約そのものに制限がなくても、後から区分マンションを賃貸用に購入したオーナーが入居する人にペットとの同居を認めてしまうと他の住民に迷惑がかかるのではないかという不安は消すことができません。また敷金礼金ゼロが当たり前で、原状回復をしなくてもいい物件が増えてきている中、ペット可物件ではどう対応すべきなのかも大きな課題です。

しかし空室に悩み続けるよりも、競争化が激化する賃貸物件で少しでも優位に満室状態を保てるように、ペット可能な物件も想定したほうがいいのは確かです。これから購入を考えている方にとっても、それがいざというときにはペット可物件になり得る物件であれば、空室のリスクを回避する確率が高まります。

実際に注意すべき重要ポイント

まずは契約内容で、一般の物件と差別化する項目をよく考えなければなりません。

・ 一般入居者よりも高めの家賃、敷金設定
・ 原状回復の取り決め内容を徹底的に熟考する
・ 基本的に1匹のみ可にする(多頭はそれだけ物件の痛みやトラブル度が増します)
・ ペットのサイズを細かく規定(犬種なども)
・ 違反した場合の違約金と契約解除方法の詳細規定

家賃を高く設定することは、ロケーションが不利であるなど、空室を埋めることを優先する場合は、慎重にしたほうがいいでしょう。高めの設定が可能なのは、便利なエリアで他物件との差別化ができる場合に限定されがちです。

退去時の原状回復費用でもめないためにも、ペットが集中的に汚す部分(壁の下部)だけ容易に張替ができるように材質を変えてリフォームする工夫も効果的です。

多頭飼いの禁止や、ペットのサイズ、またしつけの有無も確認できるので、ペット同伴の面接をすることも視野に入れましょう。面接によって細かい部分を交渉可能にできるように、最初からペット可物件ではなく、ペット相談可物件にして様子をみるのも得策です。

このような背景から、ペット可物件の供給がそれほど多いとはいえないのが現状です。ルールを守ってペットと長く暮らしてくれる入居者を確保できることは、安定した賃貸経営につながります。一社だけでなく、協力してくれる仲介・管理業者を何社も見つけて空室対策に役立ててください。

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