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賃貸経営をプライベートカンパニー化するタイミングとその形態

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(写真=ImageFlow/Shutterstock.com)

不動産投資を始めた方や、いくつか物件を運営されている方であれば、「法人化」という選択肢もあるのではないでしょうか。法人化は不動産投資を円滑に進めて資産形成していくうえで、検討すべき方法です。

今回の記事では、不動産賃貸の法人化の意義とタイミングなどについて説明します。

法人化への意義が変わってきていることに気付く

不動産賃貸経営の法人化について、「5棟10室」というアドバイスを受けたことのある人もいるでしょう。これは、一般的に考えてこれくらいの規模になれば節税効果としても意味があるので、法人化したほうがいいという一つの考えにすぎません。5棟10室は、税務的に賃貸事業として判断してもらえるラインだというだけです。しかし、事業として認められれば、運営にかけた費用を経費計上することも容易になります。

最近の法人化には事業化、節税という意義よりも、資産形成と資金調達を円滑に進めるための法人化としての意義が重要になっています。どこを目標に不動産投資を進めているのかをはっきりさせず、一般的なアドバイスだけで法人化してしまうと、以後の投資がスムーズにいかなくなってしまうかもしれません。

法人化にも3つのタイプがあることを理解する

法人化をしようと思ったときに、一般的にイメージされているのは「不動産保有会社」ではないでしょうか。不動産保有会社は賃貸経営している不動産を会社名義にするために行う法人化です。しかし、厳密には不動産投資の法人化には3つの形態があり、その人の状況に応じて選択をしなければ法人化することが仇になることもあります。その3つについて簡単に紹介しましょう。

1. 不動産保有会社とつくる法人化
節税効果が最も見込める法人化として一般的な方法です。投資物件を全て法人名義で保有し、その運営管理者として自身を雇用させる方法です。ただし、個人でいくつか不動産を保有している場合はその名義を法人に移すだけで譲渡税が課税されてしまうので注意が必要です。

2. 不動産管理会社をつくる法人化
個人の名義のまま不動産を保有し、その管理を委託する法人をつくる場合です。実際にはさらにその管理を専門家管理会社に委託します。管理費だけの収益は税務署の指導もあり、それほど節税に役立つ方法とはいえません。大きく収益の出ている賃貸経営でなければ効果があげにくい形態です。

3. サブリース法人をつくる法人化
先ほどの管理委託法人を設立するのではなく、サブリース(一括借り上げ)を契約する会社をつくる形態です。ただ、税務署調査の対象にもなりやすいので注意も必要です。

節税が主な目的なのか、資産形成が主な目的なのかで判断すべき

節税が目的ではなく資産形成が目的な法人化では、賃貸事業としてしっかりと運営していくことが重要です。時代の流れで企業のコンプライアンス化が重要視されたのと同じで、見た目の赤字経営で固有資産ばかり増やす企業には銀行も簡単に融資をしなくなりました。不動産経営も同じで、その法人がしっかりと収益を上げ、法令に則った納税を行い、収益を元手に次の投資へと進めるための融資には積極的です。

資産形成をどんどん進めていき、円滑に資金調達しやすい法人をつくりたいのであれば、5棟10室という基準にこだわらず、最初から不動産保有法人を設立したほうがいいという考えもあります。

「法人化は得」という概念ではなく、各投資家が不動産税務と資金調達についてしっかりと意識を持つことが大切です。

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